2026-09-16
「必要なもの」と「大好きなもの」だけ買う──米調査に見る“中くらいの欲望”の消滅
市場調査会社Circanaが9月14日に発表した最新レポートによると、アメリカの小売売上は前年同月比で金額ベースでは+0.8%にもかかわらず、販売数量は▲1.7%減少しました。背景にあるのは、生活コストの上昇と景気不透明感から、消費者が「本当に必要なもの」と「心から欲しいもの」以外への支出を切り詰めていることだと分析されています。
いわば“中くらいに欲しいもの”が選択肢から消えつつある状態です。レポートでは、日用品や学用品など必需品の支出は維持される一方で、「あればうれしい」程度のファッション小物やインテリア雑貨などが後回しになっていると指摘。買うと決めたカテゴリーでは、逆に“推しアイテム”にお金を集中させる傾向も見られます。
面白いのは、これが単なる倹約志向ではなく、「自分の価値観に沿った少数精鋭のモノだけを持ちたい」というライフスタイル選好と結びついている点です。買い物の回数は減っても、一回あたりの検討時間やリサーチは長くなり、SNSのレビューや動画を見て“納得の一本”を選ぶ人が増えているといいます。日本でも似た感覚は広がっていますが、「ミドルゾーン離れ」という消費の二極化は、今後のプロダクト企画や価格戦略にも影響しそうです。
元記事: As Spending Tightens, Consumers Choose What They Need and What They Love, Reports Circana