2026-08-26
世界に広がる「ペイ・ホワット・ユー・キャン食堂」──“みんなで食べる権利”を支える新しい外食文化
海外のフードシーンで今、静かに広がっているのが「ペイ・ホワット・ユー・キャン(pay‑what‑you‑can)」形式のレストランやカフェです。これは「払えるだけ払う」という意味で、固定価格をなくし、客が自分の経済状況に合わせて代金を決められる仕組み。米非営利団体「ワン・ワールド・エブリバディ・イーツ(One World Everybody Eats)」は、こうしたコミュニティカフェのネットワークを世界で展開しており、2026年8月には約14カ国・100店舗以上が参加する「Pay What You Can Day of Action(支払えるだけで食べよう行動デー)」を初開催しました。
背景には、インフレや家賃高騰で食費を削らざるを得ない人が増える一方で、「フードバンクではなく、普通のレストラン空間で尊厳を保って食事したい」というニーズがあります。これらの店は、寄付多めに払う客と、ほとんど払えない客が同じテーブルを囲む前提で設計され、ボランティアによる運営やローカル企業からの支援で成り立っています。日本でも「子ども食堂」や寄付制カフェはありますが、一般向けレストランレベルの雰囲気と料理、かつ完全変動制の料金モデルがここまでネットワーク化されている例はまだ多くありません。外食を「ぜいたく」から「地域インフラ」に変える実験として、今後注目が集まりそうです。
元記事: National Everybody Eats Week — One World Everybody Eats