2026-08-11
TikTokは“スロップトック”? 新規ユーザーの6割がAI動画というショックな調査
AIスロップへの反発と並行して、「そもそもSNSの初期体験がほぼAIコンテンツで埋め尽くされているのではないか」という疑念も強まっている。2026年6月、米クリエイティブツール企業Kapwingが、新規に作成したTikTokアカウントのフィード構成を分析したところ、表示された動画の約59%がAI生成画像や合成音声ナレーションなど“AIスロップ”とみなせるコンテンツだったと報告した。
この調査は、欧州3カ国で13の人気ハッシュタグを対象に、TikTokとInstagramの検索結果を比較した学術研究とも整合している。そこでも、低コストなAI動画がアルゴリズムを“攻略”し、人間が作ったコンテンツより優先的に表示されやすい構造が指摘された。研究者はこれを「前例のない規模で粗雑かつ紛らわしいコンテンツが流通する現象」と評している。
海外の若者コミュニティでは、こうした状況を揶揄してTikTokを「SlopTok(スロップトック)」と呼ぶ声も出始めた。米国の一部メディアは、AIスロップが右派の政治系ミームや炎上狙いの“釣りコンテンツ”とも結び付きやすく、プラットフォーム全体の信頼を損なっていると警告する。
興味深いのは、ユーザーが完全に離脱しているわけではない点だ。Redditなどでは、「AIスロップだらけだからこそ、手作業で作られた動画やローファイな編集がかえって目立つ」「AI感のないコンテンツを発見・共有すること自体が新しい楽しみ方になっている」といった声も上がる。アルゴリズム任せで“流れてくるものを見る”から、「自分で人間らしい投稿を選びに行く」方向への小さなシフトが、デジタル消費の新しい習慣として広がる可能性がありそうだ。
元記事: A study found 59% of the videos TikTok serves new accounts are AI "slop"