2026-08-11
Z世代が作る“AIスロップ回避ガイド”──欧米ネットで広がる「人間らしさフィルター」運動
欧米のSNS界隈ではここ数日、「AIスロップ(AIが量産する低品質コンテンツ)」への反発が一気に可視化されている。きっかけの一つは、テック系掲示板で拡散した「AIスロップへの反発は実際に影響を与え始めている」という投稿だ。Pinterestなど大手プラットフォームが、AI画像を減らす設定や、AI生成コンテンツのラベル表示を導入し始めたことが紹介され、コメント欄では「設定をオフにしてもAI画像だらけ」「使うのをやめて“平和的抗議”をしよう」といった声が相次いでいる。
背景には、TikTokやInstagram、Pinterestのフィードが「AIが作った見た目だけ派手な動画や広告」で埋まり、本物の人間の投稿が埋もれてしまうという不満がある。2025年に欧州の研究チームが行った調査では、新規TikTokアカウントに表示される動画の約6割がAI生成またはAI読み上げコンテンツだったと報告されている。
この数カ月で、「No AI used(AI不使用)」と明記するハンドメイド作家や、わざと画質の粗い“人間っぽい”写真を選ぶインフルエンサーが海外で増えているとの指摘も出ている。マーケティング系のトレンドレポートでは、2026年のキーワードとして「Authentic Imperfection(不完全さのほうが信頼される)」や「AI slop backlash(AIスロップへの反発)」が挙げられ、ブランドに対し“人間が作ったと分かる証拠”を提示するよう促している。
日本ではまだ「AIスロップ」という言葉自体はほとんど知られていないが、海外の若いユーザーほど、あえてAIを避ける“人間らしさフィルター”を自分の中に持ち始めている。単にAI賛成か反対かではなく、「どの領域ならAIでよくて、どこは人間に残したいのか」を細かく線引きする、消費側の新しいリテラシーが生まれつつあると言えそうだ。