2026-08-02
「AIフード」に食傷気味?欧州で語られ始めた“アルゴリズム料理疲れ”
レストランや食品ブランドが、生成AI(画像生成AIなど)で作った“完璧すぎる料理写真”をメニューや広告に多用する動きが、欧州で逆風を受け始めています。ある研究チームがTikTokやInstagramで、ハッシュタグ別に検索結果を調査したところ、人気のフード系タグではAI生成コンテンツの比率が急速に高まっていることが明らかになりました。ユーザーからは「実在しない完璧な料理ばかり」「アルゴリズムに最適化された偽物の食体験」といった不満の声も上がっています。
論文では、スペイン・ドイツ・ポーランドの3カ国でAIラベルの有無や表示のわかりやすさを検証。多くのショート動画でAI画像が明確に区別されておらず、「本当に提供される料理なのか」が判別しにくいケースが多いと報告されています。結果として、消費者は「SNS映え」を狙った誇大なビジュアルに疲れ、地味でも実際の調理過程を見せる動画や、家庭料理の素朴な写真に好意的なコメントが集まりつつあると指摘します。
こうした“AIフード疲れ”は、フードテック批判というより、「現実の味をちゃんと伝えてほしい」という、ポスト・インフルエンサー時代の素朴な欲求の表れとも読めます。日本でもUber Eatsやデリバリーアプリの写真が“別物”と感じられる経験は珍しくありませんが、欧州ではそれがAI時代の新たな不信感として、文化系メディアや学術界で議論され始めています。