2026-10-12
金価格は4,100ドル台後半で一進一退 年初来高値から2割超下落でも「安全資産」論争くすぶる
10月11日時点の国際金価格は、1トロイオンス=4,100ドル台後半で方向感に欠ける展開が続いています。複数の価格データによれば、10月に入ってから金は概ね4,100〜4,200ドルのレンジで推移しており、年初の史上最高値からは約2割以上下落した水準です。一方で、世界的なインフレ懸念や地政学リスク(中東情勢など)がくすぶる中、「金は依然として安全資産だ」と見る向きと、「高金利時代には魅力が薄れる」との見方が真っ向から対立しています。
世界金評議会(World Gold Council)の9月マーケットレポートによると、今年これまでの金の投資需要(ETFや先物など)は、価格急騰後の調整でマイナス圏に沈む場面もありましたが、中央銀行の買い越しや一部の個人投資家による押し目買いが相場を下支えしていると指摘されています。
投資家にとって重要なのは、金が株式や債券と違い配当や利息を生まない一方、通貨価値の下落や金融システム不安への「保険」として機能し得る点です。足元で米10年国債利回りが5%台にある中、無利息の金を保有する機会費用(持っていることで失う利息)は確かに高まっていますが、「万が一のリスクヘッジ」としてポートフォリオの一部に組み込む動きは根強く、今後も金価格は金利と安全資産需要の綱引きに左右されそうです。