2026-10-06
金価格は軟調でもETFに資金流入 先物と現物で食い違う投資マインド
金(ゴールド)市場では、先物価格が軟調な一方で、上場投資信託(ゴールドETF)にはまとまった資金流入が続くという、ややちぐはぐな動きが出ています。世界的な金市場の調査機関によると、9月には70トン超の金がETFを通じて買い越されましたが、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の先物市場では、ヘッジファンドなど短期筋による買いポジションが大きく縮小し、価格は上値の重い展開になりました。
背景には、長期金利上昇とドル高といった逆風がある一方で、地政学リスクや政府債務の積み上がりを意識した「長期の価値保存資産」としての需要が根強いことがあります。先物市場では、期近と期先を組み合わせた裁定取引(カレンダースプレッド)ポジションの解消も進み、短期的な売り圧力が増したとみられます。
結果として、金価格は足元で調整気味であるにもかかわらず、ETF残高は増加するという、「短期の価格と長期の資金フローが逆方向に動く」珍しい局面になっています。個人投資家にとっては、金を安全資産として長期保有する動きが機関投資家の間でも続いているのか、それとも一時的なポジション調整なのかを見極めることが重要になりそうです。