2026-09-14
米長期金利ほぼ5%、原油高も重石 世界の株式と債券に試練の9月
9月に入り、世界の投資家は「原油高と金利高」という二重の圧力に直面しています。米10年国債利回りは4.9%台後半まで上昇し、2023年以来の高水準となりました。長期金利(10年以上の国債利回り)の上昇は、企業の資金調達コストだけでなく、株式の理論価値(将来利益を割り引いた現在価値)を押し下げる要因です。一方、原油先物はイラン情勢の悪化を背景に、1バレル100ドル超まで急伸し、インフレ再加速への懸念を強めています。
米国株全体を示すS&P500種株価指数は、こうした環境下でも下落率は1%未満にとどまり、「意外な底堅さ」を見せていますが、金融株やエネルギー株といったセクター間の温度差は拡大しています。債券市場では、国債価格の下落により投資適格債や社債ファンドにも評価損が広がりつつあり、伝統的な「株安を債券高でヘッジ(相殺)する」戦略が機能しにくくなっています。
市場関係者の間では、今後の焦点として、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月会合で追加利上げに踏み切るか、それとも高金利を維持したまま様子見に入るかが注目されています。中東情勢、米国の財政赤字拡大、AI関連投資による資本需要の増加など、長期金利を押し上げうる要因は多く、株式・債券・コモディティ(商品)をまたいだポートフォリオ構築が一段と難しい局面と言えます。