2026-09-03
金価格は3週間ぶり安値圏 ドル高と中東情勢が「安全資産」にも逆風
9月2日(水)の国際金価格(ゴールド)は、1オンスあたり4,300ドル前後まで下落し、約3週間ぶりの安値圏に沈みました。通常「安全資産」とされる金ですが、今回はやや複雑な構図です。中東での緊張拡大により原油価格が上昇し、世界的なインフレ再燃への懸念が強まった結果、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げに踏み切るとの観測が高まりました。その影響で米ドルが買われ、ドル建てで取引される金には売り圧力がかかった形です。
市場関係者によると、「地政学リスク(紛争や政治不安)そのものは金の支えになるはずだが、今回はインフレ懸念→利上げ観測→ドル高という経路で、かえって金に逆風となっている」との見方が出ています。金は利息や配当を生まない無利息資産のため、金利が上昇すると、利息の付く債券などとの比較で相対的な魅力が低下しやすいという特徴があります。
投資家の視線は、今週発表される米雇用統計(雇用者数などの経済指標)に集まっています。強い雇用データが出れば利上げ観測が一段と強まり、金には一層の重荷となる可能性がありますが、逆に景気減速が意識されれば、再び安全資産としての買いが入りやすくなります。短期的には乱高下のリスクもあるため、レバレッジを抑えたポジション管理が重要になりそうです。