2026-08-19
金と銀に「2時間で47兆円超」の売り圧力 ドル需要と原油高で安全資産にも揺さぶり
8月18日の海外市場では、金(ゴールド)と銀(シルバー)が短時間で急落し、時価総額ベースで合計4,700億ドル(約47兆円)超が「2時間で消えた」との見方が広がりました。具体的には、金価格が約1.25%安、銀価格が約2.7%安と、日中のレンジを一気に下抜ける形で下落しています。
背景として指摘されているのが、原油価格の上昇とそれに伴うドル需要の高まりです。中東情勢の緊張と停戦合意の不透明感から原油価格が再び上昇する中、産油国や輸入国が決済のためにドルを確保する必要が生じ、外貨準備として保有していた金を売却してドルを調達しているとの観測が出ています。国際金融の世界では、各国中銀や政府系ファンドが金準備を流動性調整の手段として利用することがあり、最近の金価格高騰で含み益が膨らんでいたことも利益確定売りを誘いやすい要因です。
もっとも、足元でも金価格は長期的な高値圏にあり、「安全資産」需要が完全に失われたわけではありません。投資家の一部は、今回の下落を金現物や金ETFへの押し目買い機会とみており、今後のドル金利や地政学リスクの動向次第では、再び資金が金市場に戻る可能性もあります。日本の個人投資家にとっては、為替とコモディティの連動関係を意識した分散投資が一段と重要になりそうです。