2026-08-13
新興国市場に「選別買い」、米金融政策の転換期待と脱ドル化が追い風
株式や通貨を含む新興国市場では、米金融政策の転換期待と「脱ドル化(ドル依存の低下)」の流れを背景に、中長期マネーによる選別的な資金流入が続いています。カナダの大手機関投資家であるRBCグローバル・アセット・マネジメントは、最新のグローバル投資見通しの中で、新興国株式が依然としてバリュエーション(株価の割安度)の面で魅力的であり、一部市場ではAI(人工知能)関連投資や資源需要を取り込む構造的な成長余地が大きいと指摘しました。
また、国際通貨基金(IMF)は2026年4月の金融安定報告で、新興国へのポートフォリオ資金フローが、米金利やドル高といった外部要因の影響を受けやすい一方、自国通貨建て債券市場の整備などにより、過去と比べてショックへの耐性が高まっていると分析しています。これは、1990年代の通貨危機のような「急激な資本流出」のリスクが相対的に和らいでいることを意味します。
もっとも、新興国全体が一様に恩恵を受けているわけではありません。政治リスクや財政不安を抱える国・地域では、依然として資金流出が続いています。日本の投資家が新興国関連の株式・債券・投資信託に投資する際は、インデックス全体ではなく、財政基盤やガバナンスが比較的安定している国や、AI・インフラ・資源など長期テーマと結びついた企業への「銘柄選別」が一段と重要になりそうです。