2026-10-21
「腸こそが最初の脳?」消化管の“神経ネットワーク”に新説
最近の研究で、「腸の神経系こそが、体の中でいちばん最初に進化した“原始的な脳”だったのかもしれない」という大胆なアイデアが提案されています。
私たちの体には、大きく分けて2つの神経系があります。一つは頭から全身にのびる中枢神経系(脳と脊髄)、もう一つは腸の壁にびっしり張り巡らされた“腸の神経網”(腸内神経系)です。後者は「第二の脳」と呼ばれることもあるほどで、食べ物の移動、消化液の分泌、腸の動きをかなり自律的にコントロールしています。
アメリカとヨーロッパの研究者チームは、クラゲのような単純な動物や、原始的な脊椎動物の神経構造を比較し、「まず消化管まわりに神経ネットワークが発達し、その一部がのちに“頭のほう”へ集まっていって脳が形成されたのではないか」という進化シナリオを提案しました。つまり、“食べて消化する”仕組みこそが、神経系の出発点かもしれない、というわけです。
この見方が正しければ、私たちが何かを考えたり、感情を抱いたりする知的活動も、もともとは「うまくエネルギーをとるための工夫」の延長線上にある、ということになります。実際、腸の状態が気分や不安レベルに影響を与える「脳腸相関」という考え方は、近年の研究でもどんどん裏づけが増えています。
「心はどこにあるのか?」と聞かれると、つい胸や頭を指してしまいますが、もしかしたら起源は“お腹”のほうだったのかもしれません。
落ち込んだときに、なぜか「とりあえず、おいしいものでも食べよう」と思ってしまうのは、案外とても理にかなった反応なのかも…あなたはどう感じますか?
元記事: Gut's nervous system may have been body's 'original brain'