2026-10-20
空中に“見えないチューブ”をつくる?音波でモノを運ぶフィンランド発のマジック装置
フィンランドの研究チームが、ちょっとSFっぽい装置を開発しました。その名も「超音波チューブ」。耳には聞こえない高い周波数の音(超音波)を特殊なパターンで出すことで、空気の中に“見えない管”のようなものをつくり、その中を液体のしずくや小さな粒をスルスルと運べるというのです。
仕組みをざっくり言うと、スピーカーのような装置から出した超音波が空気を押したり引いたりして、圧力の“通り道”をつくります。そこにインクのしずくなどを落とすと、しずくは重力よりも音の力に引っ張られ、まるでエスカレーターに乗せられたかのように、空中を一定方向へ運ばれていきます。研究では、「ベッセルビーム」と呼ばれる、レーザー物理学で知られる特殊な“棒状の波”を音で再現したそうです。
この超音波チューブの面白いところは、触ると危ない薬品や、ベタベタして扱いにくい材料、逆にとても繊細で汚したくない試料などを、「容器に触れさせずに運べる」点。将来的には、半導体工場やバイオ実験室で、極小量の液体を正確に届ける“音の配管”として使えるかもしれません。
もちろん、今はまだ実験室レベルの技術で、一般家庭に“音のエアシューター”が来るのはだいぶ先の話になりそうです。それでも、SF映画に出てくるような「音で物体を操る技術」が、少しずつ現実に近づいていると聞くとワクワクしませんか?
元記事: Ultrasound creates a tube that guides matter through the air