2026-10-19
アメリカの畑を守る“猛禽ドローン”?…ではなく、本物のハヤブサが害獣駆除係になっていた
スーパーで売っているイチゴやブルーベリー、その裏側で“猛禽チーム”が働いているかもしれません。アメリカの研究チームが発表した最新の論文によると、小型のタカの一種「アメリカチョウゲンボウ(American kestrel)」を畑の周りに住まわせるだけで、農作物を荒らすネズミや小鳥がぐっと減り、フンによる食中毒リスクまで下がる可能性があるそうです。
チョウゲンボウは、全長30cmほどの小さな猛禽類で、ネズミや小鳥、昆虫を食べる“空のハンター”。研究では、果樹園や畑の近くに巣箱を設置してチョウゲンボウのペアを呼び込み、その前後で被害の変化を調べました。その結果、害獣の数が減っただけでなく、作物に付着するフンの量も目に見えて減ったとのこと。フンにはサルモネラなどの細菌が含まれることがあり、食中毒の原因になります。
従来、こうした問題には殺鼠剤や農薬などの「化学的な対策」がよく使われてきました。ただ、環境への負荷やコストも無視できません。一方で猛禽類を“雇う”やり方は、巣箱を設置・維持するだけなのでランニングコストが低く、野生生物の保全にもつながる「一石二鳥」の方法だと研究者は強調しています。
もちろん、どんな地域・どんな作物でもうまくいくとは限らず、巣箱の場所選びや周辺生態系への影響を慎重に見ていく必要がありますが、「農場にタカを住まわせる」という発想が、これからのサステナブル農業の一つのスタンダードになるかもしれません。
もし近所の畑に“猛禽専用マンション”が立っていたら、あなたはちょっと覗きに行ってみたくなりませんか?
元記事: Kestrels deliver crop protection and food safety gains, study finds