2026-10-06
「宇宙から飛び込んできた彗星2I/ボリソフ」、やっぱり中身もかなり変わり者だった
2019年に見つかった、太陽系外からやってきた彗星「2I/ボリソフ」。ウクライナのアマチュア天文家ゲンナジー・ボリソフさんが発見したことで話題になりましたが、その後の詳細観測から「中身もかなり変わり者だった」ことが分かってきました。
新しい研究では、この彗星から放出されるガスの成分を、地上望遠鏡で何夜にもわたって計測しました。その結果、シアン化合物(CN)や一酸化炭素(CO)など、通常の彗星でも見られる成分は確認されたものの、その比率が太陽系の典型的な彗星とかなり違っていたのです。
とくに、氷の溶け方やガスの吹き出しパターンが独特で、「太陽から離れているのに、なぜか活発」「近づいても予想どおりに明るくならない」といった“気まぐれ”な挙動を見せました。研究者は「おそらく、まったく別の恒星系で形成された時の環境が、氷の種類や内部構造に反映されているのだろう」と推測しています。
2I/ボリソフは、2017年に話題になった葉巻型天体「オウムアムア」に続く、2つめの確認された恒星間天体です。たった2例とはいえ、「よその星のまわりで生まれた氷や岩石」が、太陽系まで届けられたことで、私たちは他の惑星系の“生い立ち”を直接のぞき見るチャンスを得ました。
今後、より感度の高い望遠鏡が増えれば、こうした“宇宙からの飛び入りゲスト”をもっと頻繁に観測できるようになるはずです。次にやってくる恒星間天体は、一体どんなプロフィールを持っていると思いますか?
元記事: The Highly Unusual Behavior and Chemical Composition of Interstellar Comet 2I/Borisov