2026-10-02
5億5000万年前の岩から“新キャラ化石”登場 名前の由来は先住民ベオサック語
カナダ東部ニューファンドランド島の海辺で、地球の「超・昔の海」にすんでいた新しい化石生物が見つかりました。年代はなんと5億5000万年以上前、恐竜どころか、魚も虫もまだいない“ほぼ謎の生物だらけ”だった時代です。
この新種は、Edrathina obditchia(エドラティナ・オブディッチア)と名付けられました。名前は、かつて同地域に暮らしていた先住民ベオサック(Beothuk)族の言葉で「クシ(comb)」と「獣(beast)」を意味する語を組み合わせたもの。英語名にせず、あえて失われつつある先住民族の言葉を使っているところに、研究チームのこだわりがにじみます。
見つかった場所は「インナー・メドウ」と呼ばれる化石産地で、やわらかい体をした生き物が立体的に残っていることで有名。今回の化石も、体の細かな構造がわかるほどきれいに保存されていたため、「見つけた瞬間から、これは特別だと分かった」と研究者は話しています。
体の特徴から、この生き物は「クシクラゲ(櫛のようなヒダで泳ぐ、クラゲに似た動物)」の祖先グループの一員と考えられています。クシクラゲは、動物の進化のどこに位置づけられるのかをめぐって長年論争が続いている“進化論界の問題児”の一つ。この新種が、その大きな議論に新しい材料を投げ込むかもしれない、というわけです。
海辺の岩の表面に残った、ささやかなシワや模様から、「最初期の動物たちの姿」や「進化のスタート地点」を読み解こうとしているのが、今の古生物学。あなたは5億年前の海をのぞけるとしたら、どんな生き物を見てみたいですか?