2026-09-30
アジアゾウ16頭に“知恵の輪テスト”してみたら…意外と切り替えの早いタイプだった
タイの国立エレファント・インスティテュートで、アジアゾウ16頭を使った「問題解決テスト」が行われました。テーマは、心理学でいう抑制制御——つまり、「いつものやり方にこだわらず、ダメだと気づいたら行動を切り替えられるか?」という能力です。
研究チームは、ゾウの前に不透明な箱を置き、その反対側の穴から鼻を入れるとフルーツが取れる、という仕組みを教えました。ゾウたちはすぐにコツをつかみ、箱の横から回り込んで穴から鼻を差し込むようになります。
ここで意地悪な変更。研究者たちは箱の位置をずらし、さっき覚えた“回り込みルート”ではもうフルーツに届かないようにしました。こうなると、多くの動物はしばらく“同じやり方”にこだわって失敗を繰り返しがちです。
ところがアジアゾウたちは、意外なほどすぐに行動を切り替えました。数秒〜十数秒レベルで「あれ、届かないぞ?」と察し、別の方向から鼻を伸ばしたり、箱を押して位置を変えようとしたりと、新しい戦略を試し始めたのです。中には高齢の個体など、一部うまく切り替えられないゾウもいて、「年齢による認知機能の差」も示唆されたといいます。
この手の“我慢して別の手を打つ”能力は、ヒトを含む霊長類、カラスの仲間、イヌなどでも重要視されており、野生では「いつまでも同じ餌場にこだわらない」「危険な状況で引き返せる」といった生存戦略につながると考えられています。ゾウといえば「記憶力のいい動物」として知られていますが、「状況に応じて素早くあきらめる判断力」もなかなかのもののようです。
あなたは、うまくいかない勉強法や仕事のやり方に、ついしがみついてしまうタイプですか? それともゾウ並みに、スッと別ルートを試せるほうでしょうか。