2026-09-12
165年前のジャングルは“超音波カラオケ会場”?ジュラ紀の虫の声をAIでよみがえらせた研究
恐竜が歩き回っていたジュラ紀(約1億6500万年前)の森は、いったいどんな「音」がしていたのか──。そんなSFみたいな疑問に、本気で挑んだ科学者たちの研究が話題になっています。
研究チームは、中国で見つかったバッタの仲間「キリギリス系」の化石の羽を、ものすごく細かく観察しました。現代のキリギリスと同じように、羽をこすり合わせて「ジジジ…」と音を出していたと考えられているためです。羽のギザギザの形や間隔から「どんな周波数(高さ)の音が出るか」は、物理法則である程度計算できます。
そこで登場するのがAI。研究者たちは、現生の虫の羽の形と鳴き声データを大量に学習させ、化石の羽の形から「たぶんこんな音だったはず」を推定するモデルを作りました。その結果、ジュラ紀の森には、人間の耳ではほとんど聞こえない“超音波”レベルの高い音が飛び交っていた可能性が高いことがわかりました。
私たちがイメージする「恐竜の森のBGM」は、鳥のさえずりやカエルの鳴き声がにぎやかなイメージですが、実際には、静かな低音のざわめきの中で、虫たちだけがこっそり超音波でラブコールを送り合っていたのかもしれません。
もちろん、これはあくまで「モデルからの再現」であって、本物の録音ではありません。それでも、「音」というこれまで想像しづらかった要素から太古の世界をのぞき込めるのは、ちょっとワクワクしませんか?
もしタイムマシンでジュラ紀の森に行けたら、あなたは“どんな音”を一番聞いてみたいですか?