2026-09-10
アジアゾウは「衝動買い」をガマンできる? 実験でわかった“考えて行動する力”
タイの保護施設にいるアジアゾウたちを相手に、「どれくらいガマン強いのか?」を調べた研究が発表されました。研究チームは、ニューヨーク市立大学大学院センターとハンターカレッジ(いずれもアメリカ)のグループです。
実験では、ゾウの目の前に「すぐ取れるけど少ないエサ」と「ちょっと工夫しないと取れないけど、たくさんもらえるエサ」のような選択肢を用意しました。人間でいうと、「今すぐコンビニスイーツ」か「少し待って豪華ディナー」か、みたいなイメージです。
多くの動物は、目の前のごほうびを見ると我慢できずに、すぐ手を伸ばしてしまいます。ところがアジアゾウたちは、状況を見て「今、行かないほうがトクかも」と行動を変えることができたそうです。研究者はこれを「抑制制御(インヒビトリー・コントロール)」と呼び、人間の意思決定にも深く関わる能力だと説明しています。
ゾウはもともと、複雑な社会関係を持ち、仲間の死を悼んだり、道具を使ったりすることで知られています。今回の結果は、そうした“知性の高さ”を支える仕組みの一つが、「衝動をおさえて、先のことを考える力」かもしれないと示しています。
研究者たちは、この能力を詳しく理解することで、野生ゾウの保護にも役立てたいと話しています。たとえば、人間との衝突を減らすための「ゾウにとってストレスが少ない対策」を考えるうえで、ゾウがどう判断し、どう我慢するのかを知ることは重要だからです。
あなたは、目の前のおやつと、1週間後の豪華ディナー、どっちを選びますか?
元記事: Researchers find Asian elephants can resist impulsive behavior