2026-09-04
ダイヤモンドを“曲げて”電気を作る?SFみたいな新発想のナノ発電デバイス
高級ジュエリーの代表・ダイヤモンドが、「発電装置」になるかもしれない──そんなSFじみた研究がアメリカの研究チームから報告されました。科学系メディアによると、研究者たちはナノメートル(1ミリの100万分の1)サイズの極小ダイヤモンドを薄い膜状に加工し、機械的に“たわませる”ことで電流を生み出すことに成功したといいます。
仕組みのカギは「フレクソエレクトリシティ(屈曲電気効果)」と呼ばれる現象。ざっくり言うと、「材料をギュッと圧縮する」のではなく「グイッと曲げる」ことで電荷の偏りが生まれ、電圧が発生する性質です。セラミックスでは知られていましたが、非常に硬いダイヤモンドで強い効果を引き出せたのは初めてだそうです。
ダイヤモンドは熱にも放射線にも強く、過酷な環境で壊れにくい「タフな素材」として、半導体チップや量子センサーなどへの応用が進んでいます。今回の研究が発展すれば、振動や圧力の変化を利用して電気を生み出す“自家発電チップ”として、宇宙探査機や極限環境のセンサーに組み込まれる未来もありそうです。
もちろん、指輪サイズのダイヤを曲げてスマホを充電…という話ではなく、あくまでもナノレベルの実験段階。しかも天然ダイヤではなく、研究室で合成したごく小さな結晶を使っています。それでも、「硬すぎて曲がらない」と思われてきた素材の新たな一面を引き出した点で、材料科学の世界ではかなりのサプライズです。
もし「世界一かたい宝石が、こっそり電気を作っていた」としたら、どんなガジェットに仕込んでみたいですか?