2026-09-04
ゴキブリの“ミルク”から土に埋めたパンツまで──2026年イグ・ノーベル賞のカオスな受賞作たち
ノーベル賞のパロディとして知られる「イグ・ノーベル賞」。2026年の授賞式は、これまでのアメリカから場所を移し、スイス・チューリヒで開催されました。アメリカはビザ問題などで海外研究者にとって「安全ではない」と判断されたためで、式典そのものも、ある意味“社会実験”のようになっています。
今年のラインナップで、海外メディアがこぞって取り上げたのが「ゴキブリのミルク」と「土に埋めたパンツ」。ゴキブリの一部の種は、卵ではなく“子ども”を体内で育てるため、高栄養な乳状の液体を分泌します。その成分を詳しく調べた研究が「栄養学」系の賞を受賞しました。もちろん「ゴキブリミルク商品化!」という話ではなく、極端に効率の良い栄養の仕組みを理解する基礎研究です。
一方「パンツを埋める」研究は、各地の農家や市民に綿の下着を配り、畑の土に一定期間埋めてもらうというもの。掘り出したときの“ボロボロ具合”を比べることで、土の中の微生物の働き=土壌の健康度をざっくり測れる、という発想です。日本でも一部で「パンツ実験」として話題になりましたが、世界的に評価されてちゃんと賞をもらってしまったのが今回というわけです。
他にも、キスを「食べ物の受け渡しを含まない顔面同士の接触行動」と数式レベルで定義した生物力学の研究や、おしっこの飛び散りを最小化するトイレ設計など、生活に直結しているんだかしていないんだかわからない研究がずらり。主催者は「人を笑わせ、そして考えさせること」が目的だと繰り返し強調しています。
正統派のノーベル賞とは違う方向から「科学っておもしろい」と感じさせてくれるイグ・ノーベル賞。あなたはどの受賞研究に、一番研究費をあげたくなりましたか?
元記事: Scientists studying cockroach milk and nose-blowing win Ig Nobel prizes for quirky science