2026-09-03
「金星の雲でもアミノ酸が生き残れる?」超酸性の世界で“小さなたんぱくの形”を再現
地球とはまったく違う“地獄の惑星”として知られる金星。表面は鉛も溶けるほどの高温で、大気は濃い二酸化炭素と硫酸の雲に包まれています。そんな世界でも、「生命の材料になりうる分子の形」が意外と安定して存在できるかもしれない──という実験結果が報告されました。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、**短いペプチド(アミノ酸が数個〜十数個つながった分子)**を、金星の雲に近いとされる強酸性・高温の環境でどう振る舞うかを調べました。ペプチドは、たんぱく質の“ミニ版”のような存在で、これが一定の形に折りたたまることで、生命らしい働き(触媒作用など)を持つ可能性があります。
通常、強酸の中では多くの分子がすぐに分解してしまいそうですが、実験では、いくつかの短いペプチドが強酸の溶液でも、ある程度きちんと折りたたまれた構造を保てることが示されました。研究者たちは、この結果から「もし金星の雲の中に、有機分子が供給されるようなメカニズムがあれば、意外と“化学的な進化”は進みやすいかもしれない」とコメントしています。
もちろん、これは「金星に生命がいる」と言っているわけではありません。ただ、「地球っぽい環境じゃないと生命は無理」という思い込みをほぐしてくれる研究です。雲の中でふわふわと漂う“ミクロな化学実験室”が、太陽系の別の惑星でも開かれているかもしれない、という想像がふくらみますね。
あなたは、もし太陽系のどこか別の星に“奇妙な生命”がいるとしたら、どの惑星・衛星に住んでいそうだと思いますか?