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2026-09-03

中世の羊皮紙から“家畜ウイルス”のDNAがゴソッと…写本が語るヨーロッパ牧場の黒歴史

中世ヨーロッパの修道院などで作られた羊皮紙(パーチメント)の聖書や祈祷書。これまでは文字や挿絵が研究の中心でしたが、「実はあの羊皮紙そのものが“家畜の病気のタイムカプセル”だったらしい」という、ちょっと意外な研究が発表されました。

アイルランド・ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンを中心とする国際チームは、ヨーロッパ各地の中世写本から、羊皮紙を少量だけ削り取り、そこに残っているDNAを解析しました。羊皮紙は、牛や羊、ヤギなどの皮を加工して作る「動物由来の紙」です。そのため、元の動物の遺伝情報が、うっすら残っている可能性があると考えたのです。

調べてみると、研究チームは牛などの家畜だけでなく、“家畜に大流行したウイルス”のDNAの痕跡まで見つけました。とくに、かつてヨーロッパの牛に壊滅的な被害を出した「牛疫(rinderpest)」に似たウイルスの遺伝子断片が検出され、当時の農村でどれだけ深刻な家畜の流行病が起きていたかが、文字ではなく“皮”から浮かび上がってきたのです。

面白いのは、歴史学とウイルス学、分子生物学、保存科学(文化財の保存技術)など、**30以上の研究機関がタッグを組んだ“ガチの学際プロジェクト”**になっていること。羊皮紙は文化財なので、傷つけないよう、最小限のサンプリングと特殊なDNA抽出法が必要でした。

この手法を広げれば、世界中の図書館や教会に眠る写本から、「昔の家畜の品種構成」や「どんな病気が流行っていたか」など、今ではわからないはずの情報を掘り起こせるかもしれません。本のページが、文字だけでなく“見えない生物史”を記録していた、という発想がなんともロマンですね。

あなたは、もし図書館の本から“過去の生き物のDNA”が読めるとしたら、どんな本を調べてみたいですか?

元記事: Hidden DNA in medieval gospels reveal history of deadly livestock virus