2026-08-09
イタリアで見つかった「最古の虫の化石」、じつは“羽だけ”でもすごかった
イタリア・サルデーニャ島から、「国としては初&最古の虫の化石」が見つかったという、地味だけどロマンあふれるニュースが届きました。
研究チームが報告したのは、約3億1千万年前(石炭紀)の地層から発見された、ゴキブリの親戚のような昆虫の“後ろ羽”(後翅)の化石。分類上は「ローチ様類(roachoid)」の一種で、Spiloblattinidae(スピロブラッティニ科)という、絶滅したグループに属するとされています。
「え、羽だけ?」と思うかもしれませんが、昆虫の羽は、静脈(すじ)パターンがグループごとにかなり特徴的で、“指紋”のような役割を果たします。このため、羽1枚でも、どの系統に近いのかかなり細かく判定できるのです。今回は、その独特なすじ模様のおかげで、「イタリアで見つかった中で最も古い昆虫化石」であることがわかりました。
この発見が面白いのは、イタリアという場所。恐竜や大型ほ乳類の化石では有名な国ですが、昆虫の化石となると、これまで正式に記載された例がほぼありませんでした。そこに突然、「はい、これが最初の1例目です」と石炭紀レベルの大物が出てきたわけです。
石炭紀は、地球上の酸素濃度が今より高く、巨大トンボ(翼を広げると70cm級)など“デカすぎ昆虫”が闊歩していた時代。この時代の昆虫化石は、当時の気候や森の様子を読み解く手がかりにもなります。
1枚の羽から、3億年前のイタリアの森を想像する……。こういう静かなロマン、嫌いじゃないという人も多いのでは?