2026-07-26
アザラシ専用の“高速道路”?世界各地でひっそり増えていた「野生動物のための横断橋」
「動物専用の高速道路」と聞くと、ちょっとファンタジーっぽく聞こえますが、世界では今、野生動物のための“横断橋”や“トンネル”がじわじわ増えています。最新の特集記事では、その中でもあまり知られていない成功例が紹介されていました。
こうした施設は英語で“wildlife crossing(ワイルドライフ・クロッシング)”と呼ばれます。高速道路や鉄道によって森や草原が分断されると、シカやクマ、カエルなどが道路を渡るたびに交通事故のリスクにさらされます。そこで、人間用の歩道橋ならぬ「動物用の橋」を上や下に作り、なるべく安全に行き来できるようにする取り組みです。
北米では、カナダのバンフ国立公園にある大きな“草むらの橋”が有名ですが、実は最近の調査によると、ヨーロッパやアジア、中東など、世界各地でも同様の施設が増加中とのこと。中には、絶滅危惧のヒキガエル専用に作られたミニトンネルや、アザラシがビーチから安全に移動できるように設計された“砂のスロープ”など、かなりニッチなものもあります。
効果はかなりはっきりしていて、ある場所では、シカの交通事故が設置前より80%以上減少した例も。さらに、もともと別々の群れだった動物たちが行き来できるようになり、遺伝的な多様性を保つのにも役立っているそうです。
道路や線路は、人間にとっては便利なインフラですが、動物にとっては“越えられない壁”になることも多いもの。日本でも、カニやカエル用の小さなトンネルは各地にありますが、将来、大型動物向けの“緑の橋”がもっと増える日が来るかもしれません。あなたの住んでいる地域にも、こっそり動物用の出入り口が隠れているか、探してみたくなりませんか?
元記事: Wildlife crossings quietly save animals’ lives around the world