2026-07-18
AIが“光るタンパク質職人”に?生きた細胞の中をカラフルに覗く新技術「NovoTags」
細胞の中をのぞくために欠かせないのが、「蛍光タグ」と呼ばれる光る目印。これまでにもGFP(緑色蛍光タンパク質)のような有名どころがありましたが、どうしても色の数や明るさに限界がありました。
そこで登場したのが、AI設計の新しい蛍光タグ「NovoTags(ノボタグ)」です。ヨーロッパ分子生物学研究所(EMBL)や米ワシントン大学などのチームが、2026年7月17日に発表しました。
NovoTagsは、人工的にデザインされたタンパク質で、特定の蛍光色素(Janelia Fluorという特殊な色素)をピタッと抱え込むように結合します。AIを使って、分子レベルで“色素を一番うまくつかまえて光らせる形”を何千パターンもシミュレーションし、その中から最適なものを選び出したそうです。
特徴は、(1) 人の細胞でもバクテリアでも幅広く使える、(2) 赤・オレンジ・緑など複数色を同時に使える、(3) ノイズ(背景の余計な光)が少なく、かなりくっきり見える、という点。これにより、「このタンパク質はここ」「このRNAはここ」というように、生きた細胞の中でたくさんの分子を同時に追いかけられるようになります。
イメージとしては、真っ暗な街にカラフルなネオン看板を次々と設置して、誰がどこにいるのか一目瞭然にしていく感じです。AIが設計した“看板役”のタンパク質のおかげで、細胞内の交通整理が一気に進みそうです。
こういう地味だけど便利なツールが、将来のがん研究や創薬のブレイクスルーにつながるかもしれません。あなたは、AIにどんな「道具作り」をしてほしいですか?
元記事: AI-designed proteins help scientists see inside living cells