2026-09-03
英金融規制当局FCA、「フロンティアAIとサイバー耐性」の新指針を公表 金融機関に求める備えとは
英国の金融行為監督機構(FCA)は9月2日、金融機関が「フロンティアAI(最先端の大規模モデル)」を活用する際のサイバー耐性やガバナンスについて、注意点をまとめた新ウェブページを公開した。銀行や証券会社、フィンテック企業などに対し、AI導入がサイバー攻撃やシステム障害の新たな経路になり得ると警告している。
FCAは、モデルそのものだけでなく、周辺のシステムや運用プロセスを含めた「ハーネスエンジニアリング(AIを安全に活用するための設計・管理)」を重視すべきだと指摘。具体的には、モデル更新時の検証体制、サプライチェーン上のリスク管理、AI出力の監査ログ保存などを例示し、経営層が責任を持ってリスクを把握する必要性を強調した。
英国ではすでにAI利用に関する包括的な法律は存在しないが、金融セクターについては既存のサイバー規制や運用リスク管理の枠組みの中で監督を強化する構えだ。今回の文書は、EUのAI規則や米国の省庁ガイドラインとも対比される形で、各国当局が「金融×AI」のリスクにどう向き合うかを示す最新事例となっている。