2026-08-10
EUのAI法、8月2日から「透明性ルール」など本格執行 高リスク分野は2027年に先送り
EU(欧州連合)の包括的なAI規制「AI法」は、8月2日から重要な条項の執行が始まりました。欧州委員会と各加盟国当局は、禁止されているAI用途に対し最大売上高7%の制裁金を科せるほか、一般目的AIモデル(GPAI)向けの情報開示や、ユーザーに対し「AIと対話している」ことを明示させる透明性義務などを実際に執行できるようになりました。
一方で、雇用・教育・バイオメトリクス(顔認証など)といった「高リスクAIシステム」に関する詳細要件については、標準化作業の遅れを背景に、2027年12月2日まで適用が延期されています。これは最近採択された補正規則により決まったもので、企業側には準備期間が延びる一方、労働や差別の観点から「重要分野での自動化判断に対する保護が先送りになる」との批判も出ています。いずれにせよ、AI法は「将来の制度」から「現行法」へと性格を変えつつあり、EU向けにサービスを提供する日本企業も、罰金リスクを前提にしたコンプライアンス体制の見直しを迫られそうです。