2026-08-07
AMD、AI向けソフト基盤「ROCm.AI」とエージェント型最適化システム「Hyperloom」を発表
GPU大手AMDが、自社GPU向けソフトウェア基盤「ROCm(ロックム)」の大幅刷新と、新たなAI開発者向けレイヤー「ROCm.AI」を明らかにしました。8月上旬に開催したイベント「Advancing AI 2026」で発表されたもので、公式チャンネルの技術講演要約が投資家コミュニティなどで共有されています。
ROCm.AIは、既存のGPUドライバやライブラリの上に乗る「AIネイティブ」ソフトウェア層と説明され、インストールや環境検証を簡単にするCLI、AIコードアシスタント向けの知識パック「AMD Skills」、そしてエージェント型自動最適化システム「Hyperloom」などから構成されます。Hyperloomは、モデル推論(推定処理)のワークロードを自動でプロファイルし、ボトルネックを見つけ、最適なライブラリやカーネルを選択・生成する仕組みで、AMDは特定モデルで約38%の性能向上を示したとしています。
AMDはまた、Hugging Faceなどと連携し、新しい大規模言語モデル(LLM)が登場した際に「デイワン(初日)」からROCm上で動作することを目指すと強調。オープンソースのHIP/ROCm向けコードが増えたことで、OpenAIやAnthropic(アンソロピック)といった先端AIエージェントもAMD GPUに最適化しやすくなっているとの見方も紹介されました。
NVIDIA(エヌビディア)がCUDAと独自エコシステムで優位に立つ中、AMDは「開発者体験」とエージェント技術を前面に出し、オープンなAIプラットフォームとして存在感を高めたい構えです。ただし、実際にクラウド事業者や大規模ユーザーがどこまでROCm.AIを採用するかは、今後数四半期のエコシステム作りにかかっています。