2026-07-28
EUの新ルール「AIオムニバス」が発効 AI法の期限を延長しつつ規制を簡素化
欧州連合(EU)は2026年7月27日、人工知能(AI)に関する既存ルールをまとめ直す新規則「AIオムニバス」を施行しました。これは、すでに成立しているEUの包括的AI規制「AI法(AI Act)」を補完し、行政手続きの簡素化や一部の施行期限の延長を行うものです。特に、高リスクAIシステム向けの規定については、事業者や監督当局が準備する時間を確保する狙いがあります。
AI法では、人の生命・権利への影響が大きい顔認証や医療診断などを「高リスク」と位置づけ、厳格な安全性・透明性義務を課します。一方で、AIオムニバスは、各国当局が「AIサンドボックス」と呼ばれる試験環境を運営しやすくするため、設置期限を延ばすなど、企業のイノベーションを阻害しない調整も行っています。
EUは、8月2日から生成AIなど特定のAIシステムに対する透明性義務も段階的に適用する予定で、事業者はデータ表示やリスク説明の体制整備を急ぐ必要があります。国際的には、米国がより緩やかな枠組みを志向するのに対し、EUは「人権と安全を最優先するAI規制」のモデルとして存在感を強めつつあり、日本企業にとっても欧州市場向けサービスの対応が重要なテーマになりそうです。
元記事: AI Omnibus enters into force | Shaping Europe’s digital future