2026-07-18
世界135カ国を評価 「責任あるAI」国際指標2026年版が公開
学術論文共有サイトarXiv(アーカイブ)で、「Global Index on Responsible AI: 2026 Report」という報告書が公開されました。世界135カ国を対象に、政府のAI政策、市民社会の関与、法制度やインフラ整備の状況などを数値化した「責任あるAI(Responsible AI)」の国際指標です。
研究チームは、各国の政策文書や法律、予算、監督機関の設置状況、実際に問題視されたAIシステムの事例など、約6万8千件のデータポイントを収集。政府によるAIの利用や規制が、人権・プライバシー・透明性にどの程度配慮しているかを、38の指標で評価しています。指標は「政府の政策と実行力」「市民社会の参加」「環境・教育などの前提条件」「容認できないAIの利用事例」の4つの柱に整理されています。
報告書はランキング形式だけでなく、地域ごとの課題にも言及しています。例えば、先進国では規制枠組みは進んでいる一方で、監査・執行の人材不足がボトルネックになっていること、新興国ではインフラ整備や教育投資の遅れがAI格差を広げる懸念があることなどが指摘されています。
日本についての詳細な順位は一般公開部分では限定的ですが、個別国のケーススタディとして、行政でのAI活用指針やガイドライン整備が進む一方、市民参加の仕組みづくりが課題として挙げられています。各国政府や企業が、自国のAI戦略を見直す際の重要な参照資料となりそうです。